停戦合意が成立したのに、米エコノミストは経済悪化を予想している。異常事態だ。

成長鈍化、根強いインフレ、雇用市場の弱体化。この3つが同時進行している。イラン戦争が始まる前から兆候はあったが、戦争がすべてを加速させた。専門家たちは、停戦後もこの3重苦がさらに悪化すると警告する。

先週、米国とイランは停戦合意に至った。戦闘は一時停止した。だが「不安定な合意」と表現されるように、戦争そのものの先行きは極めて不透明だ。いつ再開してもおかしくない。

年初予想から軒並み下方修正

定期的に実施されているエコノミスト調査によると、今後1年間の見通しは年初の予想と比べて全般的に暗くなっている。戦争開始前の1月時点では、多くの専門家が米経済のソフトランディングを予想していた。その楽観論は完全に消えた。

問題は、戦争が「一時停止」しただけという点だ。終結したわけではない。企業は設備投資を控え、消費者は支出を絞る。この慎重姿勢が経済を冷やす。

米国の労働者や消費者に与える影響の予測は、戦争の行方が読めない以上、なおさら困難になっている。専門家たちが頭を抱えるのは、分析するデータが足りないからではない。未来を左右する変数が多すぎるからだ。

停戦は朗報のはずだった。だが経済の現実は、戦争が止まっても傷が癒えないことを示している。